モデル同時使用テストを受けるすべてのモデルをサニタイズすることが Anaplan セキュリティ チームのポリシーで定められています。これは、安全なパフォーマンス テスト環境を用意したうえで、お客様のセキュリティをさらに高めるための措置です。モデルのサニタイズには、企業、人物、正確なロケーション、企業計画、その他の機密データを特定できない値にモデル内のデータを変換する作業も含まれます。

モデルのコピーを作成してそれをサニタイズして、モデル同時使用チームにモデルへのアクセス権を付与する必要があります。モデル同時使用チームではその後、このサニタイズされたモデルのコピーをパフォーマンス テスト環境にインポートできます。モデルのコピーを有効にするのに十分なワークスペース容量がない場合は、サニタイズを実行するための隔離されたワークスペースをレベル 3 サポートから提供することもできます。

このドキュメントでは、モデルのサニタイズの要件とアプローチについて説明しています。モデルがパフォーマンス テスト環境にインポートされるまで、スクリプト開発は始まりません。

時間や労力が限られるため、すべてのデータをサニタイズできない場合があることは承知しています。すべてのデータをサニタイズすることをお勧めしますが、変更せずに残しておけるデータを以下の表にまとめました。データはソリューション アーキテクトかモデル ビルダーがサニタイズする必要があります。

優先順位データ考えられるロケーションサニタイズの要否
1会社名モデル名ダッシュボード「Anaplan」必須
2他社の名前General Listsアカウント、サプライヤー、クライアント、ディストリビューター必須
3ファイナンス データデータ入力モジュール給与、収益、経費、消費税率必須
4実在する人物の名前General Lists従業員、パートナー必須
5ロケーションGeneral Lists営業所、小売店任意
6製品General Listsビスケット ブランド、飲料ブランド任意
7サービスGeneral Lists歯科、広告、住宅任意

ワークスペース管理者はリスト アイテムとモジュールをサニタイズできます。

従業員リストやアカウントなどの機密データを表すリスト アイテムをサニタイズする最も簡単な方法は、修正版の番号付きリストを作成することです。次の手順に従って、固有名詞を英数字の文字列形式に変換します。

  1. General Lists に移動してサニタイズするリストを見つけます。
  2. サニタイズするリストの [Numbered] 列までスクロールし、選択してクリアします。そのリスト上のアイテムの名前が、モデルがアイテムに関連付けるデフォルトの ID に変更されます。
  3. リストを開いて [Properties] タブを選択します。
  4. 新しいプロパティを挿入して「Sanitized display name」という名前を付けます。
  5. 形式を [Text] に変更します。
  6. [Formula] 列に次の式を入力します。
    "ListName" & NAME(ITEM('list name'))
    ここで、「ListName」はリスト アイテム名に付けるプレフィックスであり、「list name」は変更するリストの実際の名前です。
  7. General Lists でサニタイズするリストに移動し、[Numbered] を選択します。
  8.  [Display Name Property] 列で [Sanitized display name] を選択します。

実際の売上高、予測売上高、給与などのユーザー データ入力を収集するために使用されるモジュールを簡単にサニタイズできます。

  1. モジュール に移動し、データ入力に使用するモジュールを開きます。
  2. サニタイズする必要があるデータの入力に使用するライン アイテムを決定します。そのライン アイテムの下の任意のセルを選択します。
  3. 数式バーに移動してランダムな数字を入力します。そのライン アイテムに関連付けられているすべてのセルの値が変化します。
  4. 数式バーからランダムな数字を削除します。

モジュール内にサニタイズするデータの列が一つしかない場合は、スプレッドシート/テキスト アプリケーションから直接コピーして貼り付けることができます。ただし、リストの選択肢からの値を必要とするセルがある場合は、エクスポート及びインポート機能を使用できます。

エクスポート及びインポート機能では、1 回の操作で複数のデータ列をサニタイズすることもできます。この方法により、通常は人為的エラーが削減されます。

データのサニタイズ中にエラーが発生した場合は、履歴のモデル復元機能を使用して元の状態に戻します。